楽天市場では、セールで販売価格を下げたり、通常より安く販売するとにき効果的な「二重価格」の表示機能があります。
普段と比べてどのくらいお得なのか一目瞭然になりますので、上手く使えば売上アップにつながります。
しかし、以下のような疑問をお持ちの方も多いでしょう。
- 二重価格の設定方法が分からない
- 二重価格を表示できる条件やルールが分からない
- 知らないうちにルール違反をしてしまわないか不安
この記事では楽天市場の二重価格について、条件やルール、設定方法を解説しますのでぜひ参考にしてください。
楽天市場の二重価格とは
楽天市場の二重価格とは、商品の販売価格のすぐ上に表示される、値引き前の参考価格のことです。
たとえば、楽天市場やECサイトでお買い物をしているときに、下の画像のような価格表示を見たことがあるでしょう。
単に現在の販売価格を表示するよりも、元の価格を表示したほうがお得感が出ます。
ただし、上記のような二重価格表記には条件やルールがありますので注意が必要です。
条件をクリアしていないのにこのような表記をすると、楽天市場からペナルティを受けたり、重大な場合は景表法に違反してしまう可能性もあります。
二重価格は売上アップにつながる効果的な方法ですが、ルールを理解して正しく使うことが大切です。
楽天市場で二重価格が表示できる条件とルール
楽天市場で二重価格を設定するために必要な条件やルールについて具体的に見ていきましょう。
楽天市場の二重価格には主に以下の3つの種類があります。
- 当店通常価格
- メーカー希望小売価格
- 商品価格ナビのデータ参照
これらの種類により条件やエビデンスの提示方法が変わります。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
当店通常価格
当店通常価格は、ショップの過去の販売実績を参考価格として表示して「普段より安くなっている」とアピールする方法です。
値引き前の価格として表示するには以下の条件を満たす必要があります。
- 直近の2週間でその価格で販売していた実績があること
- 過去8週間のうち、4週間以上の期間でその価格で販売していたこと
- 販売開始から8週間経過していない商品は、販売期間の過半かつ2週間以上その価格で販売していたこと
たとえば、スーパーセール直前に短期間だけ値上げして、開始と同時に価格をもとに戻すだけでは、上記の2または3を満たさないので対象外です。
なお上記は楽天市場での販売実績で判断されます。他のECサイトや店頭での販売実績は影響しませんので注意しましょう。
メーカー希望小売価格
商品を製造したメーカーがあらかじめ公表している希望小売価格がある場合は、それを値引き前の価格として表示できます。
メーカー希望小売価格を表示する条件は、希望小売価格が客観的にわかる画像やPDFをエビデンス(客観的な証拠)として、商品詳細に掲載することです。
メーカー希望小売価格のメリットは、過去の販売実績に関係なく参考価格を表示できるのがメリットです。
新規出品の商品で二重価格を表示したいときは、メーカー希望小売価格が公表されていないか調べてみるとよいでしょう。
商品価格ナビのデータ参照
楽天市場にある商品価格データを基準として、それよりも低い価格で販売するときはエビデンスの提示は不要です。
この場合は、出品画面から該当商品のJANコードやISBNコードを入力することで、その価格情報を値引き前の参考価格として表示できます。
エビデンス不要で二重価格が設定できるのがメリットですが、楽天にJANコードが登録されている商品しか使えないのが注意点です。
楽天市場で二重価格を設定する方法
ここからは実際に楽天市場での二重価格の設定方法を紹介します。
おおまかに以下の2つの作業を行います。
- 商品登録ページから販売価格と表示価格を入力する
- 必要に応じてエビデンスを掲載する
それぞれのステップを具体的に見ていきましょう。
商品登録ページから販売価格と表示価格を入力する
商品情報の価格入力は以下のように操作します。
- 商品情報の編集画面を開く
- 販売価格の項目に価格を入力する
- 表示価格の項目で二重価格の種類をプルダウンメニューで選択する
- 「当店通常価格」「メーカー希望小売価格」を選択したときは価格を入力する
- 「商品価格ナビのデータ参照」を選択したときはJANコードなどを入力する
以上を入力して、更新を行うと完了です。
必要に応じてエビデンスを掲載する
メーカー希望小売価格を選択したときはPC用商品説明文にエビデンスを掲載します。
エビデンスの掲載は以下の2つのステップで行います。
- エビデンスの種類ごとの文言を入力する
- エビデンスの画像またはPDFのリンクを入力する
まず、エビデンスの種類を以下から選択して、文言を入力しましょう。
- メーカー希望小売価格はメーカーサイトに基づいて掲載しています
- メーカー希望小売価格はメーカーカタログに基づいて掲載しています
- メーカー希望小売価格はメーカー広告に基づいて掲載しています
- メーカー希望小売価格はメーカー商品タグに基づいて掲載しています
楽天がエビデンスをチェックする際に、システムで機械的に行っていますので、上記の文言をそのまま入力しましょう。
続いて、資料となる画像のリンクを入力します。
エビデンスとして使えるのは、メーカーが一般の消費者に向けて情報発信している価格の表示です。たとえば、以下のようなものが考えられます。
- メーカーのウェブサイト
- カタログ
- 商品の外装への印字
- 新聞広告
これらの資料の画像やPDFファイルを商品詳細に掲載すれば完了です。
まとめ
楽天市場では商品のお得感の演出が重要ですが、二重価格の表示は決められたルールがあり、出品前のチェックも行われます。
とはいえ、これらの条件は不正行為を防ぐためなので、ルールを守って出品していれば難しいものではありません。
楽天市場の二重価格を上手く活用して、売上アップに役立てましょう。